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第2章 確率論の基礎:演習問題

第4回:確率の基本概念

1. 標本空間と事象の理解

1) サイコロを2回振る試行について:

  1. 標本空間\(\Omega\)を記述せよ
  2. 「1回目が偶数」という事象を\(\Omega\)の部分集合として表せ
  3. 「2回の和が7」という事象を\(\Omega\)の部分集合として表せ

2) トランプから2枚引く試行について:

  1. 標本空間\(\Omega\)の要素数を求めよ
  2. 「2枚ともハート」という事象の要素数を求めよ
  3. 「2枚とも同じスート」という事象の要素数を求めよ

2. 確率の公理的定義の理解

1) 以下の条件を満たす関数\(\mathbb{P}\)は確率の公理を満たすか確認せよ:

  1. \(\Omega = \{1,2,3,4\}\)
  2. \(\mathbb{P}(\{1\}) = 0.1\), \(\mathbb{P}(\{2\}) = 0.2\), \(\mathbb{P}(\{3\}) = 0.3\), \(\mathbb{P}(\{4\}) = 0.4\)

2) 以下の条件を満たす関数\(\mathbb{P}\)は確率の公理を満たすか確認せよ:

  1. \(\Omega = \{1,2,3\}\)
  2. \(\mathbb{P}(\{1\}) = 0.5\), \(\mathbb{P}(\{2\}) = 0.3\), \(\mathbb{P}(\{3\}) = 0.1\)

3. 確率の基本的性質の確認

  1. 事象\(A, B\)について、\(\mathbb{P}(A \cup B) = \mathbb{P}(A) + \mathbb{P}(B) - \mathbb{P}(A \cap B)\)が成り立つことを示せ。
  2. 事象\(A\)の余事象\(A^c\)について、\(\mathbb{P}(A^c) = 1 - \mathbb{P}(A)\)が成り立つことを示せ。

第5回:条件付き確率と独立性

4. モンティーホール問題の理解

1) 標準的なモンティーホール問題:

あるクイズ番組で、3つのドアのうち1つだけに賞金があります。参加者がドア1を選んだ後、司会者はドア3を開け、そこには賞金がないことを示しました。

  1. 参加者がドア1のままにした場合の当選確率を求めよ
  2. 参加者がドア2に変更した場合の当選確率を求めよ
  3. どちらの戦略が有利か説明せよ

2) 司会者の戦略が未知の場合:

このクイズ番組の新シーズンでは司会者の行動パターンが変わりました。参加者がドア1を選んだ後、司会者の行動は以下のようになりました:

  1. 賞金がドア1にある場合、司会者はドア2とドア3のどちらかをランダムに開けます
  2. 賞金がドア2にある場合、司会者は必ずドア3を開けます
  3. 賞金がドア3にある場合、司会者は必ずドア2を開けます

このルールのもと、司会者がドア2を開けました:

  1. 賞金がドア1にある確率を求めよ
  2. 賞金がドア3にある確率を求めよ
  3. 参加者はドアを変更すべきか判断せよ

3) 司会者のバイアスがある場合:

あるクイズ番組の司会者には「癖」があります。参加者がドア1を選び、実際に賞金がドア1にある場合、司会者はドア2を開ける確率が\(p\)、ドア3を開ける確率が\((1-p)\)です(\(0 \leq p \leq 1\))。

  1. 司会者がドア2を開けた場合、賞金がドア1にある確率を\(p\)の関数として表せ
  2. \(p = 0\)\(p = 1/2\)\(p = 1\)のそれぞれの場合について、ドアを変更すべきかどうかを判断し、その理由を説明せよ
  3. 一般的に、\(p\)のどの値において、ドアを変更する戦略とドアを変更しない戦略の期待値が等しくなるか求めよ

4) データから司会者の戦略を推定する:

あなたはこのクイズ番組を100回視聴し、以下のデータを得ました:

  1. 参加者がドア1を選び、実際に賞金がドア1にあった回数:30回
  2. そのうち、司会者がドア2を開けた回数:20回
  3. そのうち、司会者がドア3を開けた回数:10回
  4. 司会者の戦略パラメータ\(p\)を推定せよ
  5. この推定値に基づくと、司会者がドア2を開けた場合に、ドアを変更すべきか判断せよ

5) 自然界のモデル化と根源事象の再構成:

  1. モンティーホール問題において、根源事象が等確率であるという仮定が成立しない理由を説明せよ
  2. 司会者の戦略パラメータ\(p\)は、どのように根源事象の確率分布を再構成しているか説明せよ
  3. 現実世界の問題を確率モデルで表現する際、このようなパラメータの導入がなぜ重要なのかを説明せよ

5. 独立性の理解

1) 2つのサイコロを振る試行について:

  1. 1つ目の目を\(X\)、2つ目の目を\(Y\)とする
  2. \(X\)\(Y\)が独立であることを示せ
  3. \(X\)\(X+Y\)が独立でないことを示せ

2) 以下の事象の組が独立かどうか判定せよ:

  1. サイコロを1回振って「偶数が出る」と「3以上の目が出る」
  2. トランプから1枚引いて「ハートが出る」と「絵札が出る」

6. ベイズの定理の応用

ある病気の罹患率が0.1%である。検査の感度(罹患者が陽性となる確率)が99%、特異度(非罹患者が陰性となる確率)が98%のとき:

  1. 検査で陽性となった人が実際に罹患している確率を求めよ
  2. 検査で陰性となった人が実際に罹患していない確率を求めよ

第6回:確率変数と確率分布

7. 確率変数の理解

コインを3回投げる試行について:

  1. 表が出た回数を確率変数\(Y\)とする
  2. \(Y\)の確率分布を表にまとめよ
  3. \(\mathbb{P}(Y \geq 2)\)を求めよ

8. 離散型と連続型の確率変数

以下の関数が確率密度関数となるための定数\(c\)を求めよ:

\[ f(x) = \begin{cases} c(1-x^2) & (-1 \leq x \leq 1) \\ 0 & (\text{otherwise}) \end{cases} \]

確率変数\(X\)が以下の確率分布に従うとき:

\[ \mathbb{P}(X = k) = \frac{c}{k^2}, \quad k = 1,2,3,\ldots \]

このとき、定数\(c\)を求めよ。さらに \(\mathbb{P}(X \geq 3)\)を求めよ

9. 確率分布関数と確率密度関数

確率変数\(X\)が区間\([0,1]\)上の一様分布に従うとき:

  1. 確率密度関数\(f(x)\)を求めよ
  2. 分布関数\(F(x)\)を求めよ
  3. \(\mathbb{P}(0.3 \leq X \leq 0.7)\)を求めよ

確率変数\(X\)が指数分布\(\text{Exp}(\lambda)\)に従うとき:

  1. 確率密度関数\(f(x)\)を求めよ
  2. 分布関数\(F(x)\)を求めよ
  3. \(\mathbb{P}(X > t)\)を求めよ