モンティーホール問題の根源事象の集合可視化

パラメータpと根源事象の関係

モンティーホール問題では、司会者の戦略パラメータpが根源事象の確率空間を定義します。

パラメータp = P(O₂|E₁):賞金がドア1(参加者の選んだドア)にある場合に、司会者がドア2を開ける確率

このパラメータpによって、根源事象Ω上の確率測度が定まります。

司会者の戦略パラメータ p = P(O₂|E₁)

p = 0.5
標本空間(根源事象)
ベン図表現
確率テーブル

標本空間の変化

ドアを開ける前の標本空間

E₁:賞金がドア1にある
E₂:賞金がドア2にある
E₃:賞金がドア3にある

ドアを開けた後の標本空間(O₂:司会者がドア2を開けた場合)

E₁∩O₂
E₂∩O₂
E₃∩O₂

開ける前の根源事象の確率分布

O₂が観測された後の条件付き確率分布

上の図は、モンティーホール問題における根源事象の構造を表しています。左側は初期状態、右側は司会者がドア2を開けた後の状態です。

初期状態では賞金の位置(E₁, E₂, E₃)が均等に分布していますが、司会者のドア選択(O₂)によって根源事象の構造が変化します。

特に、パラメータpの値によって、E₁∩O₂の確率(つまり司会者がドア2を開けたとき、賞金がドア1にある確率)が変化することに注目してください。

ベン図による表現

O₂発生前のベン図

O₂発生後のベン図(条件付き)

ベン図は根源事象間の関係を視覚化しています。E₁, E₂, E₃が賞金の位置を表し、O₂は司会者がドア2を開ける事象を表します。

O₂発生後のベン図は、E₂∩O₂が空集合(賞金がドア2にある場合、司会者はドア2を開けない)になることを示しています。

また、パラメータpの値によってE₁∩O₂の面積(確率)が変化することが分かります。

確率テーブル

事象 賞金の位置 確率 P(Oᵢ)
E₁(ドア1) E₂(ドア2) E₃(ドア3)
O₂(司会者がドア2を開ける) p/3 0 1/3 (p+1)/3
O₃(司会者がドア3を開ける) (1-p)/3 1/3 0 (2-p)/3
O₁(司会者がドア1を開ける) 0 0 0 0
確率 P(Eⱼ) 1/3 1/3 1/3 1

条件付き確率(司会者がドア2を開けた後)

事象 確率 数式
P(E₁|O₂) p/(p+1) P(E₁|O₂) = P(E₁∩O₂)/P(O₂) = (p/3)/((p+1)/3) = p/(p+1)
P(E₂|O₂) 0 P(E₂|O₂) = P(E₂∩O₂)/P(O₂) = 0/((p+1)/3) = 0
P(E₃|O₂) 1/(p+1) P(E₃|O₂) = P(E₃∩O₂)/P(O₂) = (1/3)/((p+1)/3) = 1/(p+1)

条件付き確率(司会者がドア3を開けた後)

事象 確率 数式
P(E₁|O₃) (1-p)/(2-p) P(E₁|O₃) = P(E₁∩O₃)/P(O₃) = ((1-p)/3)/((2-p)/3) = (1-p)/(2-p)
P(E₂|O₃) 1/(2-p) P(E₂|O₃) = P(E₂∩O₃)/P(O₃) = (1/3)/((2-p)/3) = 1/(2-p)
P(E₃|O₃) 0 P(E₃|O₃) = P(E₃∩O₃)/P(O₃) = 0/((2-p)/3) = 0

これらの表は、モンティーホール問題における根源事象の確率構造を示しています。

初期状態では各ドアに賞金がある確率は1/3ですが、司会者がドアを開けた後は、パラメータpの値に依存した条件付き確率に変化します。

これが、「モンティーホール問題の答えは司会者の戦略に依存する」という主張の根拠です。